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ヴァーチャルチルドレン

小説設定 / 自作小説

基本物語設定
     2024年、急激に広まったインターネットとともに増大するネット犯罪、それに対抗する最高の切り札としてとあるプログラムが作られた。あまりにも肥大化しすぎたネットワークはすでに魔物と化し人の手でではすでに手に終えなくなったためだ。最早、人間が画面を眺めているだけでは処理できないほどの情報を管理するため、そして魔物と化したそれに巧妙に隠れている犯罪ネットを探し出す為、そのためにネットワークのミッシングポイントを徹底的に洗い出すというのがこのプログラムの始まりだった。しかし、最高の切り札と思われていたこのプログラムをもってしてもその魔物を倒すことは叶わなかった。すでにネットワークはそこまで世界に浸透しまた、プログラマーの思っていた以上に深く密接に生活と結びついていてしまったのだ。2032年そこで、新たにそのプログラムに対し、擬似的ながらも思考能力と感情を埋め込み、より能動的に、そして緊急の際にも的確な判断が出来る様になった。その結果ネットでの犯罪は大幅に激減、加えて仮想世界での容姿を与えることにより人とプログラムがリアルとバーチャルの垣根を越えてお互いにコミュニケーションを取り合う事が可能になりネットでの犯罪の発見及びリアルでの検挙がより円滑により素早く出来るようになる。当時の名称でV.M. (Virtual Mate) と呼ばれるそれは後のVirtual Childrenと呼ばれるものの始まりといわれている。

     しかし、ある年を堺にその犯罪の検挙率は激減の一途をたどる。その原因はV.M.のその高機能さが枷となったといわれている。あまりにも摘発判断の判定ががシビアだったのだ。人間ならば誰でも目をつぶってもいいほどの犯罪は犯すという事をV.M.は、知らない。故に埃ほどのネット犯罪をも取り締まった結果、個人情報を政府が統制してしまう危険性があるという事が判ったためだ。そして、その為に一般ユーザーは新たな防衛手段としてV.M.に自分の情報を管理させ、自衛する手段をとった。その為2034年より高度で且つ柔軟な思考を持ちアドミニストレーターとコミュニケーションを第一要素として考えられたV.M.が誕生する事になった。これが世界初のV.C.とよばれるものである。

     そして時は巡り、ネットワークにV.C.は当たり前の世界がやってきた。情報の管理はもちろんユーザーからユーザーへのメッセージの運搬者として、情報の収集者として、もしくは、ユーザーの代理として、新たなネットワークという世界の可能性とともに実質上ネットワークをV.C.が支配すようになる。つまり、ネットワークは、時間軸だけを共有した新たな世界へと変貌を遂げていたのだ。そのような時にとある組織が作られる。Network independent management society(通称NIMS)即ちネットワーク独立管理協会と呼ばれるそれネットワークを真にV.C.の支配とさせる事で、ネットワークの独立性を保たせ且つ人間が生活しているリアルと密に接触を保たせようというものである。
しかし、この計画は実行に移す段に当たって頓挫する事となる。2064年この組織の首謀者でありネットワーク世界でのの第一人者である葉純 雅隆氏の自動車事故により求心力を失った組織は瓦解する事となったのだ。

     そして、2067年現在ネットワークはいまだに混沌とした新しい世界の中で新たなる神となるべく人物を探すため、あてもない迷走を続けている。

 

制約
  • 派生小説の性質上、人物の詳細設定は各自自由だが『葉純 雅隆』は共通する人物として使用は不可。
  • 小説の開始時に『年代』を定義すること。
その外特記事項
  • 短編長編は個人の判断。
  • ネットワークの描写なども個人の自由。
  • V.C.及びV.M.には擬似感覚プログラムが組み込まれているから一人称視点なども可能。
  • 基本的に今のインターネットのシステム形態(サーバーやルータ、http通信やftpによるファイル交換など)は健在。技術的には進歩しているものの、根本は変化していない。